「1000万円/人」のためのマジックカード
IT企業、いやソフトウェア開発企業、か。
会社における財務状態を見る指標の一つとして、1人あたり1000万円の売り上げがあるか否か、というのが大事になってくる部分がある事があります。
中小企業になればさらにそれが大事になってくる部分があります。
それは、「受託案件会社か派遣会社か」を見分けるための指標です。
ご存じのとおり(?)、派遣がメインになっている会社というのは人を派遣して売り上げを上げます。
そのため、派遣している限りは売上が固定的に上がりますが、急激に売上が上がることはありません。売上を上げるためには、人を雇ってその人をさらに派遣で出すことでしか売上は上がりません。
最近の関西近郊では、単価が50~60万円っていうのが普通みたいです。
新人さんは40~45万円ってのもざらで、下手したら新人の経験を積ませるために、新人をタダでくっつけるとかあるそうです。
ということは、派遣で会社が成り立っているところは、600万円~700万円/人くらいの売上ということになります。
例:30名の会社→1.8億円
じゃあ受託案件会社はどれくらいの売上が上がるかというと、単価で65~75万とかで計算することが多い模様です。
ということは750万円~900万円/人くらいの売上ということになります。
例:30名の会社→2.7億円
なら「受託メインの会社です!」と書いてあって、売上が受託案件会社と思われる会社がいいのかと言われれば、必ずしもそうではないです。
マジックカード発動です。
売上は必ずしも自社の社員による売上じゃあなくてもいいわけです。
と書くと、語弊がありますね。
2つほどパターンを上げておきましょう。
【パターン1 : 社内に社員がいなくても受託できる】
中小企業は横のつながりが強いことが多いため、案件を引き回すこともあります。
受託して売上を上げたうえで、他の会社に丸投げ、もしくは多くの部分を投げるという事は多くあります。
実際に自社で開発している人間は一握りで、開発している部分も一部分で、多くの社員は派遣で外に出ている、なんてことは多いですね。
※そういう会社は、技術力とかそういった類とは無縁なことが多いです
【パターン2 : 自社以外の人間を回す営業がいたら売上「は」上がる】
派遣をやっている会社の営業さんは、基本的に自社の社員を派遣するために営業します。なので、最初に言った単価がどうこうの話の額の中には、営業さんの取り分みたいなのも入ってたりします。
しかし必ずしも営業さんは自社社員の営業ばかりをしているわけではありません。
協力会社さんの社員だったり、縁ある個人事業主の方だったりの営業もしてます。なんなら外の社員や個人事業主ばかりを派遣するための営業をしている人だっています。
そういう営業をしている人が会社にいて、その人が常時5~6人の人を営業して派遣に成功させているとしたら、その人たちの単価は、自社の売上として計上されたうえで、協力会社さんや個人事業主さんの手元に渡ります。
自社に残るのは、営業取り分の数万円程度です。が、売上は計上されます。
5~6人を年間常時回していたら、50万円/人の売上でも、250~300万円/月。年間で3000~3600万円もの売上を1人の営業で計上することが出来ます。
まあトータルして何が言いたいかというと、指標は指標でしかないから、中小企業へと転職とか就職とかする時にはそういった点を聞いてみてもいいんじゃないですかね?ってことでした。